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「Raspberry Pi 2」(ラズベリーパイ)microSDの選び方

以前の記事で、読取り60MB/秒、書込み40MB/秒のmicroSDの性能は、Raspberry Pi 2(以下、RP2)では発揮できないことを確認しました。

今回、別のmicroSDでも速度を確認しましたので、結果をお伝えしつつ、RP2に最適なmicroSDの要件をまとめました。

新たに確認したのは、サンディスクの「SDSDQUA-032G-U46A」という容量32GB、Class 10のmicroSDHCで、2012年8月にAmazonで購入したものです。

※現在Amazonで販売されている同一型番の商品は、私が購入したものとはパッケージも値段も違うので、当記事と同じ速度が出るか不明です。 (購入された方のレビューでは、すぐに壊れたりするそうです。)

Macで確認

前回と同様、「Blackmagic Disk Speed Test」でデータの転送速度を確認します。

測定結果

読取り: 40.3MB/秒
書込み: 11.9MB/秒

読取りはなかなか速く、前回の結果から推測するとRP2には使いこなせないでしょう。 逆に、書込み速度は遅く、RP2でもボトルネックとなることが予想されます。

SDSDQUA-032G-U46A 速度確認(Mac)

RP2で確認

続いてRP2での測定。

こちらも前回同様、読取り速度は「hdparm」コマンド、書込み速度は「dd」コマンドで確認しました。

測定結果

読取り: 21.64MB/秒
書込み: 13.2MB/秒

読取り速度はMacの約半分となっているものの、前回の高速microSDの結果(22.0MB/秒)とほぼ同じ値となりました。 書込み速度については、Macよりも若干速い結果となりました。

読取り速度確認

sudo hdparm -t /dev/mmcblk0p6

/dev/mmcblk0p6:
Timing buffered disk reads: 62 MB in 2.86 seconds = 21.64 MB/sec

書込み速度確認

dd if=/dev/zero of=./ddout.tmp ibs=1M obs=1M count=1024

1024+0 レコード入力
1024+0 レコード出力
1073741824 バイト (1.1 GB) コピーされました、 81.4116 秒、 13.2 MB/秒

OS「Raspbian」起動時間の比較

OSの起動時間も測定してみました。 電源ONからデスクトップ表示までを、iPhoneのストップウォッチで各3回測り、平均を計算しました。
(丸括弧内はMacでの読取り速度)

高速microSD「SDSDQXL-016G-J35A」

33.5秒(73.7MB/秒)

今回のmicroSD「SDSDQUA-032G-U46A」

35.4秒(40.3MB/秒)

まとめ

RP2におけるmicroSDの読取り速度は、やはり約22MB/秒で頭打ちとなりました。(Macではそれぞれ73.7MB/秒、40.3MB/秒)

OSの起動時間についても、体感できるほどの差はありません。

書込み速度についてはデータが不足していますが、前回の結果から約24MB/秒は出せるようです。

RP2に最適なmicroSDの要件をまとめると

  • データ転送速度は20MB/秒台、余裕を含めても30MB/秒あれば十分
  • 必要な容量は用途によって変わるが、OSインストーラー「NOOBS」とOS「Raspbian」のみで約4.6GB使用
  • 家電量販店で国内正規版を購入すると安心(個人的な意見です)

以上のことを考慮してmicroSDを選んでいただくと、コストパフォーマンスの高いRP2に仕上がると思います。

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