前回のiPhone 6に続き、MacBook Proにも最新OS「macOS Sierra」(シエラ)を導入しました。
名前が「macOS」に変更されていますが、見た目の変更は少なく、新しく追加された「Siri」のアイコンが無ければ誰かにこっそり更新されても気づかないかもしれません。
「Mac OS X」→「OS X」→「macOS」と、OS名が変更されたのはこれで2回目です。 (私は「OS X」がシンプルで好きでした。)
Sierraはスペイン語で、山脈やノコギリという意味があるそうですが、この場合は前者でしょう。
後者だとしたら今後の展開が気になります。
- macOS Chainsaw(チェーンソー)
- macOS Kanna(かんな)...日本語だとちょっと嬉しい
冗談はさておき、Sierra導入時の流れと、動作確認した内容などをお伝えします。
環境
- モデル: MacBook Pro 15インチ(Mid 2015)
- 旧OS: OS X El Capitan 10.11.6
- 新OS: macOS Sierra 10.12
アップデート前のバックアップ
Time Machineでバックアップ
Mac標準搭載の「Time Machine」でバックアップをとりました。
Time Machine で Mac をバックアップまたは復元する方法 - Apple サポート
OSアップデート後に問題が発生した場合は、バックアップから以前のOSに戻すことができます。
macOS Sierra: 以前のバージョンの macOS に戻す
バックアップが進まない原因はウイルス対策ソフトかも?
ウイルス対策ソフトの「Sophos Anti-Virus」が有効な状態だと「バックアップ作成を準備中...」で止まってしまい、しばらく待っても先に進みませんでした。
メニューバーのSophosアイコンより[環境設定を開く]→[検索の停止]でオンアクセス検索を止めると、すぐにバックアップが始まりました。
※バックアップ完了後に[検索の開始]を忘れずに!
今回はウイルス対策ソフトごと停止してしまいましたが、セキュリティを重視する場合は好ましい方法ではありません。
Appleのサポート情報に、以下の記述がありました。
ウイルス対策ソフトウェアも、バックアップ作成に時間がかかる原因となることがあります。バックアップディスク上にある「Backups.backupdb」という Time Machine バックアップフォルダが、ウイルス・スキャンから除外されていることを確認してください。
OS X El Capitan: Time Machine が「準備中」段階のままになる場合
こちらの方法は次回のバックアップ時に試してみたいと思います。
アップデート前の確認
問題が発生した場合はTime MachineバックアップからEl Capitanに戻せばいいのですが、下記の2点だけは事前に確認しました。
Parallels Desktop 11 for Macの対応状況
Mac上に仮想PCを構築し、Windowsなど他のOSをインストールして使用するためのソフト。
最新の「Parallels Desktop 12 for Mac」はSierraに対応していますが、私が使用している11では、正式な対応情報は見つけられませんでした。
そんな中、Mac野郎なのかさんの「MacBookを快適に!快適なマックライフを~」で、動作情報が公開されていました。
ゲストOS(Windowsなど)を外付けドライブにインストールしていると問題が発生する場合もあるようですが、そうでなければ大丈夫そうです。
ParallelsはWindows 10も快適に動作する優れたソフトですが、旧バージョンの情報は少なく、Macの最新OSに対応していないことも多いので要注意です。
Sophos Anti-Virusの対応状況
Sophosのバージョンが9.2.5以前だと、macOS Sierraが反応しなくなったり、予期せず再起動することがあるそうです。
macOS Sierra:Sophos Anti-Virus オンアクセススキャナ バージョン 9.2.5 以前 - Apple サポート
私が使用しているバージョンは9.5.2だったので、恐らく大丈夫だろうと判断しました。
アップデート結果
macOS Sierraへのアップデートは、App Storeから簡単に行えます。
ダウンロードを含めた所要時間は、約35分でした。
Parallels(ゲストOSはWindows 7と10)やSophosの動作も問題なく、従来と同様に使用できます。
また、ストレージの空き容量も53.47GBから65.86GBに増加しました。 (項目名が「利用可能」に変わっているので、正確な比較にはなっていないかもしれませんが)
Command Line Toolsの再インストール
プログラム開発で使用する「Command Line Tools」は、Sierraアップデート後に削除されていました。
ターミナルから下記コマンドを入力後、[インストール]ボタンでインストールできます。
$ xcode-select --install
Homebrewの対応
パッケージマネージャー「Homebrew」の診断機能で確認すると、次の警告が表示されました。
$ brew doctor Please note that these warnings are just used to help the Homebrew maintainers with debugging if you file an issue. If everything you use Homebrew for is working fine: please don't worry and just ignore them. Thanks! Warning: /usr/local is not writable. You should change the ownership and permissions of /usr/local back to your user account. sudo chown -R $(whoami) /usr/local Warning: You are using OS X 10.12. We do not provide support for this pre-release version. You may encounter build failures or other breakages. Please create pull-requests instead of filing issues. Warning: Your Homebrew is outdated. You haven't updated for at least 24 hours. This is a long time in brewland! To update Homebrew, run `brew update`.
1つ目の警告「Warning: /usr/local is not writable.」は、Homebrewのインストール先「/usr/local」への書き込み権限がないために出力しています。
次のコマンドでディレクトリ所有者を自身に変更することで解消します。
$ sudo chown -R $(whoami) /usr/local
残る2つの警告はHomebrewのバージョンが古く、Sierraを正式サポートしないために出力しています。
次のコマンドでHomebrewをアップデートすれば解消します。
$ brew update
Homebrewが最新バージョンに更新され、診断結果も正常になりました。
$ brew -v Homebrew 1.1.0-71-g05acd42 Homebrew/homebrew-core (git revision 306c; last commit 2016-11-12) $ brew doctor Your system is ready to brew.
まとめ
OS名が変更された「macOS Sierra」ですが、使いやすさは従来と同様なので安心して導入できます。
今のところ快適に使用できていますが、今後問題が見つかった場合は追記していきたいと思います。
これから導入する方にとって、参考になれば幸いです。