最近、MacBookの無線LAN接続(Wi-Fi)の調子が悪くなってきました。
接続が頻繁に切断され、通信速度も徐々に遅くなります。
以前は無線LANの親機(アクセスポイント)を再起動すれば、1ヶ月くらいは快適に使えていたのですが、最近では再起動後もすぐに不安定になります。
本来は不調の原因を追求し、解決方法をお伝えするのが正しい姿勢だと思いますが、今回は逃げました。
Apple製「Thunderbolt - ギガビットEthernetアダプタ MD463ZM/A」を購入し、有線LAN接続に変えることで、ネットワーク接続が快適になったのでご紹介します。
環境
Mac
モデル: MacBook Pro Mid 2015
OS: OS X El Capitan 10.11.5
無線LANアクセスポイント
NEC Aterm WG1800HP2
インターネット回線
@nifty auひかり ずっとギガ得プラン
無線LAN不調の原因
私の環境では、周辺で無線LANの利用者が増えたことが不調の原因です。
無線LANは複数の周波数(チャネル)を使用できるため、あまり混雑していないうちは空いたチャネルを選択することで、他のネットワークとの電波干渉を避けて安定した通信を行えます。
親機の再起動で通信速度が改善される理由のひとつは、周辺であまり使用されていないチャネルが自動で選択されるためです。
しかし、混雑度が高まれば空きチャネルは少なくなります。以前はアクセスポイントを検索しても2〜3件でしたが、最近は10倍近く表示されることもあります。 SSIDを隠す機能もあるため、実際には更に多くのアクセスポイントが存在すると考えられます。
スマホやタブレット、ゲーム機など、無線LANの使用機会は以前より大幅に増えており、今後さらに厳しい状況になることが予想されます。
周辺の使用状況を調査し、適切なチャネル設定をすれば改善する可能性はありますが、満員電車で座ろうとするのと同じくらい無謀に思えたので、今回は振替輸送を選びました。
MacBookの有線LAN接続方法
有線LANアダプタの購入
無線LANの不調から逃れる最も確実な方法は、有線LANを使用することです。
ところが最近のMacBookには、有線LANポートがありません。
「Thunderbolt - ギガビットEthernetアダプタ MD463ZM/A」は、MacのThunderboltポートにLANケーブルを接続するためのアダプタです。
ヤマダウェブコムで3,780円(税込)で購入しました。
※ポイントが余っていたため。ヨドバシドットコムの方がポイント還元率は高いです。(5%)
最高通信速度1Gbps(1,000Mbps)の「1000BASE-T」という規格に対応し、LAN環境でボトルネックになることはまずありません。
有線LANアダプタの使用方法
使い方はとても簡単です。
- MacのThunderboltポートにアダプタを接続
- アダプタにLANケーブルを接続し、ルーターに接続
- Wi-Fiを「切」に変更
通信速度比較
無線・有線LANそれぞれの通信速度を、「BNR スピードテスト」で確認しました。
- 無線: 57.50Mbps
- 有線: 142.15Mbps
ネット回線の速度は時間帯によっても変わるため、この測定結果は一例ですが、他の測定でも有線LANの方が高速という結果になりました。
体感速度も明らかに向上しており、ストレスのない快適な作業環境になりました。 これでブログの更新も捗ります。
無線LAN接続時
------ BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ------ 測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver5.6001 測定日時: 2016/06/07 23:42:12 回線/ISP/地域: -------------------------------------------------- 1.NTTPC(WebARENA)1: 35.00Mbps (4.38MB/sec) 2.NTTPC(WebARENA)2: 57.50Mbps (7.19MB/sec) 推定転送速度: 57.50Mbps (7.19MB/sec)
有線LAN接続時
------ BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ------ 測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver5.6001 測定日時: 2016/06/07 23:45:46 回線/ISP/地域: -------------------------------------------------- 1.NTTPC(WebARENA)1: 142.15Mbps (17.77MB/sec) 2.NTTPC(WebARENA)2: 95.06Mbps (11.88MB/sec) 推定転送速度: 142.15Mbps (17.77MB/sec)
有線LAN接続のデメリット・注意点
優れた安定性・速度の有線LAN接続ですが、MacBookでの使用に関しては次のデメリットがあります。
アダプタの価格が高い
多くのPCには有線LANポートが標準搭載されているので、3,780円という価格は高く感じます。
価格重視の場合は、他のメーカーのUSB接続タイプも選択肢に入ります。 USB3.0接続で1000BASE-Tに対応したものであれば、速度面での不満もないはずです。
私がこの製品を選んだのは、「Thunderboltを使ってみたい」という、くだらない理由も含まれています。
使用場所の制約
LANケーブルがルーターに届く範囲内での使用となります。
また、部屋の中を移動しながら使うことが多い場合はおすすめできません。
アダプタのサイズ・ケーブルの硬さ
アダプタのサイズが大きく、ケーブルも硬いです。MacBook Proの場合、本体の左側にある程度のスペースが必要です。
アダプタの発熱
使用中にアダプタが発熱します。「温かい」程度ですが、夏はちょっと心配です。
おまけ
IPv6の無効化方法
下記コマンドで、Thunderboltの有線LAN接続でIPv6が無効になります。
$ sudo networksetup -setv6off "Thunderbolt Ethernet"
現状は仕事・プライベート共にIPv6の必要性は感じませんが、そろそろ勉強した方が良いのでしょうか?
まとめ
無線LANが普及し電波が飛び交う現在において、有線LANには安定性・速度面で大きなメリットがあります。
無線LANの速度に不満をお持ちの方は、是非ご検討ください。